世界第一位の生産量~ブラジルのコーヒーについて~
こんにちは、庵の柴田です。
世界は広いです。
イエメンのモカ港から海外に出たコーヒーは、現在世界中で愛飲されていますね。
コーヒーは赤道の南北25°の地域で主に生産されており、この領域を特に「コーヒーベルト」と呼びます。
赤道直下の生産地では年に2回収穫、それ以外は1回収穫していますが、少しややこしいのでまた個別にご紹介していきますね。
さて本題に入りましょう!その中で世界第一位の生産量を誇る国が、ブラジルです。
ブラジルを語らずして、現代のコーヒー事情は語れません!
実はブラジルは、国の北部が赤道直下となります。
しかしコーヒー生産が盛んな「ミナスジェライス州」は国南部に位置するため、赤道からかなり離れます。
なので、一部赤道直下なのですが、年1回の収穫なのです。ややこしいですね。
ブラジルではアラビカ・カネフォラ種の両方が収穫され、生産量も半端なく世界中に輸出されています。
焙煎の方法や豆の種類の酔っても大きく変化するので一概には言えませんが、大まかな特徴として、
甘味を伴った柔らかい苦味と適度な酸味
と言えます。簡単に言うと、「マイルド」なのです。
大量に生産され供給量も十分、そして飲みやすいことから、ブレンドコーヒーのベースとして大活躍!当店のブレンドにも使用していますよ笑
主要な精製方法は、ナチュラル、パルプナチュラルが挙げられます。
そんなブラジルなのですが、生産量以外にも重要な見方があります。
実は、ブラジルの代替えとなる珈琲が見当たらないのです。
ブラジルのコーヒーの特徴は…
・大量に生産されている→価格が比較的安価
・製法がナチュラル
・ブラジル特有の「マイルド」
何らかの事情でブラジルのコーヒーの代替を探さなくてはならなくなったとき
「この国のコーヒーなら今までのブラジルと変えてもエエやろ!」
とはなかなかならないのです。
頑張れブラジル!君はなくてはならない唯一無二の存在なのだ!!
それではまた!
コーヒーの作り方~精製方法とは~
こんにちは、庵の柴田です。
コーヒー豆は、「コーヒーノキ」から収穫される実「コーヒーチェリー」の中に含まれる種です。
私たちコーヒー屋はこの「種」にどうやって熱を加えてやるかに日々頭を悩ませながら
焙煎しております。
さて、読者の皆様が自家焙煎珈琲店で豆を購入するとき、「ナチュラル」とか
「ウォッシュド」、「ハニー」などの表記を目にされたことがあるかと思います。
これは、どうやって実から種を取り出して、「コーヒー豆」として完成させるか
この方法を指す言葉です。主に以下の4種があります。
1、ナチュラル(非水洗式)
2、ウォッシュド(水洗式)
3、フリーウォッシュド
4、スマトラ式
簡単に特徴を書いていきましょう。
1、ナチュラル(非水洗式)
収穫されたチェリーをそのまま乾燥させ、一定期間後に中の種を取り出す方法です。
伝統的な方法で、ブラジルやエチオピア、イエメンなどで行われています。
果肉をついたまま乾燥させることから得られる「独特な風味」が特徴。
2、ウォッシュド(水洗式)
名前の通り、大量の水を使い、複雑な工程を経て実から種を取り出します。
世界中で広く行われており、特にコロンビアのコーヒーは99%ウォッシュドです。
工程中「発酵槽処理」されたものを、特に「フリーウォッシュド」と呼びます。
3、パルプドナチュラル
ブラジルで開発された精製方法で、ナチュラルと少し違います。
果肉を取り、粘性のある「ミューシレージ」という物質が表面に付着している状態で、実を乾燥をさせます。
「ハニープロセス」とも呼ばれおり、頭を混乱させる精製方法かもしれません笑
4、スマトラ式
マンデリンはスマトラ式の精製方法で作られるコーヒーの代表格で、収穫期と雨季が重なる関係でこの方法が行われているようです。
名前の通り、他の地域には見られない少し特殊な精製方法といえるでしょう。
以上になります。
全ての特徴を書くと非常に長くなってしまいますので、ここではほんの一部しか書いておりません。
ご興味を持たれた方は、ぜひ一度調べていただくか、お店の人に聞いてみてください!
きっと喜んでお話をして下さることでしょう。
当店にお立ち寄りいただいた際は、ぜひ私にもお尋ねください。
それでは!
コーヒーの起源「モカコーヒー」 風味編
こんにちは、庵の柴田です。
前回、モカコーヒーの歴史について少しふれました。
では、モカコーヒーの「風味」はどのようなものなのでしょうか?
そもそも一般的にモカコーヒーとは、エチオピア産、イエメン産のコーヒーのことを言います。
イタリアでは「モカ」というとマキネッタで淹れたコーヒーを指しますし、「カフェモカ」という飲み物もありますのでややこしいですが…これは例外と考えてください。
モカコーヒーに共通な特徴として、「モカ香(モカフレーバー)」が挙げられます。
モカ臭、と言ったりもしますが、モカコーヒー独特の香りです。これは生豆の時にも、焙煎してコーヒーを抽出した時にも感じられる独特な香りです。
上図は当店ネットショップで使っているコーヒーの風味特性レーダーチャートです。
モカ香はどの特性にも当てはまりません。モカ独特の、特殊な香味なのです。
そして、モカ香は好みがはっきり分かれます。好きな人は好きだし、苦手な人は、
「コーヒー大好きだけど、モカだけはイヤ…」
なんて方もいます。実は私の妻も、モカが苦手です笑
他にもありますが、お店に出回っているイエメン産コーヒーは、ほとんどコレです。
〇モカ・ジマ
〇モカ・ハラー
〇モカ・レケンプティ
モカ・○○となっていますが、○○の部分は全て地名です。
シダモ地区の中に、イルガチェフェという地区(地域?)があります。
イルガチェフェについてなぜこのような書き方をしたかというと、現在イルガチェフェのコーヒーが風味の良さから非常に注目されているからです。
イルガチェフェ以外が美味しくない、というわけではありません。
一種の「流行」のようにも思えます。
上記エチオピアの4種のコーヒーは、それぞれに個性があります。
ハラーやレケンプティも、しっかり管理されたコーヒーは素晴らしい風味を持っています。
機会がありましたら、ぜひ試してみてくださいね。
苦味や酸味については、焙煎の仕方などによりガラッと変わりますので、ここでは割愛します。
それではまた!
コーヒーの起源「モカコーヒー」 歴史編
こんにちは、庵の柴田です。
赤いポイントの場所を少し意識しつつ、地図をご覧ください。コーヒーにとって、非常に重要な場所です。「でした」と書いた方が適切かもしれませんが…
今日はコーヒーの起源について書きたいと思います。
リンゴに”ふじ”や”ジョナゴールド”といった「品種」があるように、実はコーヒーにも品種があります。
大きく”アラビカ”や”カネフォラ”の2種があり、ここからさらに細分化されて様々な品種(ティピカやブルボン、ロブスタなど)が挙げられますが、一般的に風味は”アラビカ”の方が優れています。
さて、一般的に呼ばれている”モカコーヒー”の「モカ」とは、実は品種を示しているのではありません。
それなら、「モカ」っていったい何なのかと…ここで再び地図の登場です。
コーヒーの起源は古く、発見の歴史としては「イエメン説」と「エチオピア説」がありますが、流通の歴史としては、6~9世紀ごろにエチオピアからイエメンにアラビカ種が伝わったといわれています。
そこから長い歴史を経て、1699年に東インド会社によってイエメンからジャワ島に伝わり、さらに世界中に広まっていったのです。
この時代、流通の手段は船しかありません。
イエメンの「モカ」という地域の港「モカ港」からコーヒーは輸出されたのです。
もうお気づきかと思いますが、地図上の赤いポインタの場所が「モカ港」です。
世界にコーヒーが広まっていったきっかけとなる、コーヒーの聖地ともいえる場所なのではないかと私は思っています。
現在色々な意味で渡航がとても困難な状態ですが、いつか訪れてみたいですね。
コーヒーの抽出するのに、最も大事な道具は何でしょうか?
こんにちは、庵の柴田です。
美味しいコーヒーを飲むには、良い豆から上手にエキスを抽出しなければなりません。
良い豆とは?ズバリ「鮮度・保存状態の良い、自分が好きな風味を持つ豆」です。
・鮮度・保存状態が良い
・自分が好きな
鮮度がよくても自分が嫌いな風味の豆ではいけませんし、自分が好きでも鮮度が低い豆は美味しくありません。
美味しいコーヒーを楽しみたいなら、この両方の条件が揃っていること大事です。
自家焙煎店のお店の豆は、この両方を満たした状態で購入できるのでおススメです!
さて、材料が調達出来たら、次は道具ですね。
ここではペーパードリップで淹れる場合を考えましょう!
最低限必要な道具は、
ドリップポット、ドリッパー、フィルター、サーバー、温度計
ですね。
この中で超大事な道具が2つあります。フィルターと温度計です。
100均にもフィルターはありますが、ダメです。申し訳ありません。
安定した味を出すのに、湯温は超重要な要素。よって湯温を測る温度計も必須!
正直、後は何でもいいです。好きなポット、好きなドリッパーやサーバーで楽しみましょう。
お気に入りのツールを見つけることもまた、コーヒーの楽しみ方の一つですね!
それではまた!
焙煎過程その4~焙煎~
釜は鋳鉄製で、「蓄熱性」に優れています。
この蓄熱という性質こそ、手編み焙煎など家庭での手軽な焙煎と一線を画す決め手の一つともいえるのです。
そしてこのタイミングは、春夏秋冬どの季節においてもほぼ変わりません。
改造を施して、春夏秋冬でタイミングがずれてしまっては、本末転倒。
改造ではなく、少しでもずれを少なくするための「改良」が大事なポイントなのです。
庵のコーヒーは、焙煎中排気ダンパーには一切操作しませんし、触れもしません。
では何のためにダンパーが存在するのか…それはおいおい話していきましょう。
しっかり洗い、丁寧に乾燥…そのうえで高火力でふっくら香り豊かに焙煎されたコーヒー
庵のコーヒーは「当たり前のことを丁寧に積み重ねてきた結果」ともいえるのです。
当店ネットショップはこちらから…https://www.cafe-iori.net/
自然にすべきことを当たり前に行うことによって、必然的に一年中安定した美味しさを生み出すことができます。
本当に美味しいコーヒーをお求めの方は、ぜひ一度お試しください。
それではまた!
焙煎過程その3~乾燥~
そしてこのタイミングで、黒豆や割れ豆など、いわゆる欠点豆をはじき出します。
焙煎とは、つまるところ「熱加工」
何度も実践している中で実証済みなのですが、豆の乾燥が不完全だと焙煎に悪影響を及ぼします。